演奏会の感想記
今日は久々にアマチュアの生演奏を聴いた。
傷は多々あったけど、アマチュアらしい時として、
プロ以上の熱のこもった演奏だった。心打たれやすい演奏。
そういうところが、あるからアマチュアの演奏会もバカにすることが出来ない。
早稲田大学交響楽団
第183回定期演奏会
J.S.バッハ=シェーンベルク 前奏曲とフーガ 変ホ長調より前奏曲
ブラームス 交響曲第3番
ワーグナー 歌劇「ローエングリン」より抜粋
第3幕への前奏曲
婚礼の合唱
第2幕より終曲
ワーグナー 歌劇「神々の黄昏」より抜粋
序奏
葬送音楽
終曲
今回のプログラムは王道を行くもの。バッハは、
シェーンベルクが編曲した「前奏曲とフーガ」。まぁ、難しい曲だよねぇ
と言ってしまいたくなるような曲。正直、意味がわからない
まま、終わってしまった。バッハのこういった音楽は、
メロディラインが消されてしまうと崩壊の一途を辿ってしまうとても怖い曲。
そのカタストロフが目の前まで来ているように聴こえてしまい、
びくびくだった。
ただ、そういう状況になっているのに、指揮者が、
平然と変わりなくしているのが、気になる。
「あなたの学生が道を間違えようとしているよ、
ちょっとは、交通整理しなさいよ」と声をかけたくなる…違うな、どなりつけたくなる。
ブラームスは交響曲第3番。オーケストラの方々は、
弾きなれているのか、バッハ=シェーンブルクよりも全然
安心して聴いていられる。弦楽器なんて特にまとまって
いた。ただ、まとまりが過ぎていて表情に欠けているのが
残念。ピアノもフォルテも似たようなものだったと簡単に
言うとそうなる。まぁ、これで表情があったら普通に
プロオケの演奏に近いものが生まれていたのかもしれない。
オーケストラの下克上に立ち会いたいと思うときがあるけど
も、今回はお預け。次に期待です。
最後のワーグナー。これは、もう、各個人の技量以上に、
指揮者の解釈、演出で全てが決まってしまうと思う。
「ローエングリン」はともかく「神々の黄昏」は、内容的に
もそうだが、あそこまであっさりなのだろうか。今まで
CDでしか聴いたことなく、オペラその物をまだ見たことがないから
なんともいえない(言いたくはない)けど、もっとドロドロとしたものがあっても
いいのでは。それがワグナーのオペラだと思うのだけど。
具体的にいえば、「間」をもっと活用して、抑えるところは抑える、
爆発させるところは爆発させる。
そして、なにより歌いこませる。
オペラでは歌が、管弦楽を補うかもしれない。
だから管弦楽のみで演奏する場合、管弦楽は、聴衆の耳に
歌を届けなくてはいけない。
これはブラームスにもいえること。強く響かせるところを
さらっと流されては、ちょっと寂しい。指揮者の解釈なの
かもしれないし、詳しいことはわからないけど。
それにしても意欲的なプログラムはやはり早稲田らしい。
ただ、それを昇華、消化できる内容かといえばどうだろう。
僕が聴いていて一番、うれしかったのは、葬送音楽の出来が
すばらしかったことだ。もちろん、完璧な形ではないにしろ、
ひとつの終着へ向かう姿勢がここでは見ることができた。
弾きなれているとか楽譜にかじりつくといった形ではなく、
確実に自分たちの音楽を作り上げようという姿勢が僕には
見えた。アマチュアニズムに徹した泥臭さがとても
印象的だった。やはりワセ・オケ、今後も楽しみです。
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